看護師が知っておくべき腎臓摘除術の術後看護

腎摘


泌尿器科領域の手術では侵襲の大きめな手術の一つの腎摘除術(腎部分切除)。その術後看護のポイントについて説明していきます。


腎摘除(腎部分切除)

腎摘除(腎部分切除)は主に腎腫瘍に対して行われます。腎臓は左右で一つずつあるため片腎となっても大きな問題となることは多くはありません。腫瘍などの大きさや位置にもよりますが、腎部分切除にすることができれば長期的な予後の研究では腎摘除よりも良いとされています。

術後のポイント

腎摘除(腎部分切除)の術後の看護のポイントとしてはドレーンからの排液、鎮痛剤の選択、術中体位による影響が挙げられます。手術一般や麻酔に関連することについては取り上げておりませんのでご了承ください。

ドレーンからの排液

腎臓は血流の豊富な臓器であるため術後の出血に注意して観察していく必要があります。また左の腎臓の手術の場合周辺の臓器として膵臓が存在し、手術中の操作で膵臓を傷つけてしまうことがごく稀ですが可能性はあるため排液の性状にも注意しておく必要があります。
腎部分切除の方が腎臓自体を操作する手術のため出血するリスクは高いということも念頭において観察していく必要があります。

鎮痛剤の選択

腎臓の手術では現在はかなり小さくなったとは言え、傷があり疼痛を伴います。硬膜外からの持続的な鎮痛剤の投与や静脈持続点滴での鎮痛を行っている場合も少なくありません。それで疼痛コントロールが行えることもありますし、それだけでは疼痛コントロールができない場合もあり、それは個人差が大きいところになります。疼痛コントロールができていない場合には追加の鎮痛剤を投与することになりますが、その際に腎摘除(腎部分切除)では考慮しなければならないことがあります。それはNSAIDsを使用するかどうかということです。NSAIDsは腎機能に影響を与えることがあることはご存知のこととは思いますが、手術で片方の腎臓を取っていたり、部分切除をしているところにさらにNSAIDsを使用することは、残りの腎臓に負担をかけることに他なりません。そのためNSAIDsについては予め医師に使用の可否を確認しておくことや可能であればアセトアミノフェン系の薬剤から使用していくといった選択をする必要があります。

術中体位による影響

腎臓の手術をする場合にはアプローチ方法によって差はありますが側臥位の姿勢をとった状態で手術が行われます。そのため体位で下側になった方の肺が潰れやすく無気肺を形成してしまうことがあります。術後の呼吸状態やX-Pでの確認をする必要があります。対応としてはその術中下側になっていた方を上向にするように体位変換することが挙げられますが、そうすると創部が下側にくることになるため疼痛を増強させてしまうことになるため、鎮痛剤を使用しながら行うなどの工夫が必要となります。

まとめ

腎摘除術(腎部分切除術)の術後看護のポイントについて説明してきました。この手術ならではの注意点を意識して観察や看護を行っていただければと思います。


コメント

タイトルとURLをコピーしました