看護師は科に属するというよりも病院に属しており、様々な科で働きます。大きく分けると外科と内科、一般病棟と集中治療室などで分けられ、個々に好き嫌いや向き不向きがあると思います。異動する際にはどの科で働くのかはとても重要で、科によっても特徴が異なり、忙しさも全然違ってきます。これまでの勤務経験から各科の印象をお伝えしますので、参考にしてみてください。あくまでも個人的な主観的な感想でありますのでご了承ください。
脳外科
脳外科は予定手術の方もいますが、くも膜下出血など緊急入院して集中治療室を経た後の患者が多くいる印象を受けます。くも膜下出血後では後遺症も残りやすく、介助量が多い印象です。麻痺がある場合には自宅退院が難しく、リハビリ病院や療養型の病院への転院も少なくなく、退院までに時間がかかりやすい印象です。
神経内科
神経内科の患者はその症状の程度の差も大きく、介助量は多くの病棟よりも多い印象です。脳外科と同じく退院支援が必要になることも多く、退院までに時間がかかるケースも珍しくありません。
心臓血管外科
術後は集中治療室での治療になり、その状態が状態が安定してから一般病棟に移ってくるため、一般病棟としてはそれほど大変な印象はありません。予定手術の患者ではADLも自立している場合も多く、介助量も少ない印象です。内服の管理やリハビリを進めて退院に向けた準備を整えることが多いように思います。
循環器内科
循環器内科はCAGなどは早期に退院して自立している患者が多い一方で心不全や心筋梗塞での緊急入院では疾患の治療や症状のコントロール、薬剤の調整などで時間がかかりやすい印象です。CAGなどが多いため病棟全体としては自立度は高く、回転率も高いような印象を受けます。心電図の勉強が大変な側面はあると思います。
外科(消化器外科)
外科は様々な手術の患者が来て術前術後の管理を行います。そのため比較的多忙で残業も少なくない印象です。外科ならではというところとしてはストマの管理が挙げられます。ストマを増設する患者も多く、個々に合わせたパウチ選択やパウチ交換の指導を行う必要があり、それに関する知識や技術の習得が求められます。虫垂炎や胆嚢炎の手術のような早期に退院する手術から食道や膵臓の手術のような侵襲が大きく、入院期間も長くなる手術まで様々であり、術式や術後の合併症の注意点まで様々な知識が求められ、勉強が必要です。早期離床も重要であり、検温、離床、手術受けなど忙しい時はとことん忙しい印象です。
消化器内科
消化器内科では内視鏡治療や抗がん剤治療を主に行っている印象です。吐血や下血など少し焦る症状を呈する患者もいます。また、膵炎は時に重症化するため緊張感があります。
整形外科
整形外科は骨折の治療が多く、特に現代では高齢者の転倒による大腿骨の骨折の治療が多い印象です。時折若者もスキーでの骨折などで入院したりありますが、ほとんどが高齢者です。高齢者が多いため術後せん妄になるケースも珍しくなく、介助量は大きく、そういった面は大変です。また、入院期間も長くなりやすく、リハビリ病院への転院も多く、退院調整が必要になることも多くあります。
血液内科
血液内科はとにかく抗がん剤治療を行っている印象です。そのため、血球減少に対して輸血したり、感染に注意がより必要であったり、採血データの把握をしておかなければなりません。何度も同じ患者が入院してくるため、患者の個々の特徴を理解する機会が多いと思います。
呼吸器外科
呼吸器外科は肺がんの手術や気胸の手術を多く行い、1週間前後での退院が多いような印象です。肺の手術のため酸素化や呼吸状態への影響を注意して観察しなければなりません。胸膜中皮腫の手術は手術時間も長くて侵襲も大きく、集中治療室に術後入るような手術であり、退院まで時間もかかる手術であり、件数は多くはありませんが、術後の対応ができるようになるまでに時間がかかると思います。
呼吸器内科
呼吸器内科は肺がんに対する抗がん剤や気胸に対してのドレーン挿入しての治療などを行うことが多く、もともと肺が良くない上に治療による呼吸状態への影響も重なって重症化してしまうケースもあり、慎重な観察が必要です。また、ネーザルハイフローなどのやや特殊な治療も行われるためそういった器具の知識も必要です。COPDの患者も多く、酸素投与は微量計を使用するなど、より専門的な知識も必要とします。
泌尿器科
泌尿器科は比較的手術時間の短い手術が多く、退院まで4〜7日くらいが多く、回転率も高いです。手術が多い一方で抗がん剤治療を行う患者もいて手術から抗がん剤まで広い知識が必要です。
腎臓内科
透析導入する患者や透析にならないために治療している患者などそのステージは様々ですが、とにかく内服が多い印象です。食前薬も多くて注意が必要です。透析が必要になる患者では糖尿病など他の疾患を持っている場合が少なくなく、病態の理解を難しくしてしまう側面があります。
皮膚科
処置をするために事前にシャワーに入れておかなければならないなど時間に追われることがあります。見た目的にも慣れるまで時間がかかってしまうこともあります。単科で設置されることはなく、他の科のこととともに勉強が必要です。
形成外科
アンプタなどが必要になる場合の患者は糖尿病や動脈硬化などの併存疾患を持っている場合が多く、形成のこと以外のことも注意しなければなりません。また、形成外科の日々の処置は見慣れないものも多く、衝撃を受けることもあり、慣れるまで時間がかかります。アンプタでは日常の介助量が多くなります。交通外傷などで形成外科が関わっている時には他にも骨折や内臓の損傷などにも注意が必要です。単科で設置されることはなく、他の科のこととともに勉強が必要です。
耳鼻科
比較的時間の短い手術も多いですが、気道の管理が必要であったり、甲状腺や副甲状腺の手術ではホルモンバランスの崩れから様々な症状、循環動態への影響が出る場合もあり、注意しなければなりません。突発性難聴に対してステロイドでの治療もありそれに付随する症状にも注意が必要になります。
小児科
小児科は一般の成人の病棟とは異なる世界であると考えた方がいいと思います。採血も医師が行い、そういった技術の習得もできません。子供が好きとの理由で小児科を選ぶと、病気をもった子供と関わるうちに、つらくなってしまう看護師もいると聞きます。また、成人と異なる点として親への対応も必要となることが大きな点です。関わることが大変な親も少なからずいます。
手術室
手術室も一般の看護師のイメージとは異なる世界で、一般病棟での経験年数がいくらあっても一から勉強し直さなければなりません。器具の名前、手術の特徴、各科による特徴など覚えなければならないことは多岐に渡ります。
精神科
精神科はその症状の重さや疾患によって大きく異なります。また、入院するためにどの法律が適用されているのかも理解しなければなりません。何度も入院してくることも珍しくなく、内服の系統の特徴も理解しなければなりません。患者が暴れた時にはシンプルにパワーが必要になる場面もあります。退院後に支援が必要になることも多くあります。一般病院にある精神科と精神科病院とでは扱える範囲が大きく変わってきます。
集中治療室
集中治療室といってもSCUもあればCCUなど特化したところとなんでも入室するところとで専門性が変わってきます。いずれにしても人工呼吸器を使用するなど一人ひとりへのかける時間が大きくなることが特徴です。ECMOなどの補助循環やCRRTなどの透析の管理など高度な知識が求められ、一般病棟で問題なく働くことができた看護師でも集中治療室で一人前になるには3〜4年はかかります。命に関わる現場であり、その緊張感も強くストレスや疲労を感じやすいことはありますし、スタッフも緊張してピリピリしてしまう場面も少なくありません。そこから集中治療室のスタッフは怖いという印象を持ちやすいのかもしれません。
まとめ
各科の印象をお伝えしてきました。あくまでも看護師の個人的で主観的な感想ではありますが、異動などの参考にしてもらえたらと思います。


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