看護師と術後ABCDEアプローチによる観察の視点

ABCDEアプローチは患者の状態を迅速に評価するために使用されるもので緊急時になどの初期評価に使用されます。術後の観察としてもまずは呼吸、循環の安定が重要であることから同じような視点で観察していくことができると考え、術後観察の視点の一つの案として参考にしてもらえたらと考えています。


生命維持のためには息を吸って酸素を肺に届け、それが循環され、全身に供給されることが必要となります。A(気道)が開通していないと空気(酸素)が肺に届かないことになってしまします。B(肺)は肺が悪いと酸素をうまく取り込めないことになります。C(循環)が悪いと肺で取り込んだ酸素が全身に供給されません。D(中枢神経)が機能していないと呼吸する指令が出されません。

それぞれの観察項目の例

A(Airway:気道)

気道は空気の通り道が確保されているかを確認します。発声があることを確認することが大切なことになります。また、嗄声がある場合には反回神経がまひや障害されている場合もあるため注意が必要です。気道を閉塞させる因子としては気道の浮腫や痰などの分泌物の存在も挙げられます。

B(Breathing:呼吸)

呼吸は肺に主に焦点を当てて考えます。SpO2やPO2などの酸素の値や呼吸数、呼吸パターン、呼吸音の聴取、胸郭の動き、左右差がないかなどを観察していきます。わかる方であればX-Pを確認して無気肺などがないかといったことも観察できるとより良いです。

C(Circulation:循環)

脈拍数、血圧、心電図波形、末梢冷感はないか、冷や汗をかいていないか、顔色、脈の触知などを観察していきます。

D(Disability:中枢神経)

意識レベル、対光反射や瞳孔径といった瞳孔所見、四肢の痺れや動きなどを確認していきます。

E(Exposure:体表、体温)

Eに関しては迅速さはA,B,C,Dと比べると低くはなりますが必要なことであるので記載しておきます。
体表は皮膚トラブルがないか観察していきます。とくに術後では褥瘡やドレープを剥がす際のスキンテアなどがないかを確認します。また術中の輸血や薬剤などでアレルギー反応が出ていないか発赤などを確認していきます。
体温は術中に低温をなることがあり低体温だと様々な弊害があるため保温していきます。また、シバリングをする場合もありますので対応が必要です。

まとめ

術後の初期の観察の方法の例としてA、B、C、D、Eに沿って観察してみると整理しやすいのでご紹介してきました。観察項目も一例ですので患者によっても変わりますし、加えて観察してください。また、迅速評価ですので、これらの観察が終わったら、より詳細な全身の観察を行ってください。



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