看護師が知っておくべき胸腔鏡下肺切除術(VATS)の術後看護

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肺がんや膿胸、気胸などに対しての治療の一つとして手術が選択されることがあります。その手術では胸腔鏡を用いて手術が行われることも多く、その術後に注意するべき点、観察点についてお伝えしていきます。なお、疼痛や循環動態など術後一般に関係する内容については記載していませんのでご了承ください。また、肺切除の範囲の大きさやそれに伴う影響についても触れていませんのでご了承ください。

ドレーン

手術後にはドレーン留置され、手術部位からの排液やエアーを排出させています。ドレーンを観察する際には大きく分けて4つの項目で観察していきます。

排液量とその性状

ドレーン排液が多く、その性状が血性の場合には術後出血が示唆されます。循環動態を確認しつつ、医師に報告して指示を仰いでいく必要があり、早急な対応が求められます。

エアリークの有無

ドレーンからエアリークがある場合には術後に胸腔内に残った空気が排出されている場合と肺から空気が漏れてしまっている場合があります。前者であれば問題ありませんが、後者の場合には呼吸状態の悪化や再手術となる場合があるため医師に報告して経過観察で良いのか確認していく必要があります。

呼吸性移動

ドレーンの呼吸性移動がない場合にはドレーンが壁あたりや閉塞している可能性を考慮する必要があります。また場合によってはドレーンが抜けたり抜けかかっていることを示唆する場合もあります。ドレーンがちゃんと機能しているか確認するためのものであり、呼吸性移動がない場合には経過観察でいいのか医師に確認していきます。

皮下気腫

皮下気腫が出現している場合には肺から空気が漏れていることやエアーのドレナージがうまくできていない可能性が示唆されます。わずかであれば問題とならないこともありますが、拡大している場合や呼吸状態が悪化している場合には早急に報告していく必要があります。また、頚部に広がっていく場合には気道狭窄を起こしてしまう可能性があるためより呼吸状態に注意が必要で医師に報告が必要です。

不整脈

手術部位によっては心臓の近くである場合があり、手術操作の影響で不整脈が出やすくなる場合もありますのでモニター波形には注意が必要です。

手術した側の肩が痛い

手術後に手術した側の肩が痛いとの訴えがある場合があります。その原因として考慮するべきこととしては手術中の姿勢が挙げられます。手術をする部位は胸部で、側臥位をとって側胸部からのアプローチとなり、その際に手は創部にかからないような姿勢をとります。そうすることで、普段ではなかなかとらない姿勢をずっと上肢はとり続けることになり、肩こりのような状態になってしまします。そういった場合も少なくないため、鎮痛剤の検討もしつつ、可能な範囲で肩周りを動かして凝りをほぐしてみることも症状緩和につながる場合があります。

まとめ

胸腔鏡下での肺の手術後の観察ポイントとしてドレーンに関することを挙げ、創部側の肩の痛みが出現する可能性についてもお伝えしていきました。特にドレーン管理は重要ですのできちんと観察して異常の早期発見に繋げてください。

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