看護師が知っておくべき膀胱灌流について

泌尿器

膀胱灌流とは

膀胱灌流は尿路に凝塊血が詰まったり、尿路を閉塞させてしまうことを防ぐために行われる治療です。血尿の原因は様々ありますが、膀胱腫瘍やその手術後が頻度が高いと思います。血尿はその濃さによって0.1~5%までで表現されますが、0.5~1%くらいからは灌流を使用または検討することが多いです。(それより薄胃からといって安心というわけではありませんが)
灌流は3wayの尿道留置カテーテルを挿入して膀胱内に生理食塩水などの灌流液を流し、血尿を薄くすることで血液が固まらないようにして排出させて尿道留置カテーテルの閉塞を防ぎます。

3wayカテーテルとは

膀胱灌流を行うためには通常とは違う尿道留置カテーテルを使用します。それが3wayの尿道留置カテーテルです。通常の尿道留置カテーテルのように尿を排出するためのルーメン、カフを注入するためのルーメンは同じですが、それに加えて灌流液を注入するためのルーメンがあるのが3wayの尿道留置カテーテルになります。

3way尿道留置カテーテル模式図 3way 尿道留置カテーテル 模式図 ① バルーンルーメン ② ドレナージルーメン(尿の排出) ③ 灌流ルーメン(洗浄液の注入) バルーン (蒸留水5〜10mL) 分岐部 バルーン 注水ポート 蒸留水 ドレナージ ポート(尿) 蓄尿バッグ (閉鎖回路) 灌流ポート (洗浄液) 生理食塩水 灌流液 膀胱内 尿道口 凡例 バルーンルーメン ドレナージルーメン 灌流ルーメン カテーテル本体 バルーン

膀胱灌流を輸液ポンプを使用する場合の注意点

膀胱灌流をするときに滴下速度を調整することが必要となり、手動で滴下させる場合が多いと思いますが、尿量をより正確に管理したい集中治療室などでは輸液ポンプを使用する場合があると思います。ですが、輸液ポンプを使用する場合には医師に使用の可否を確認する必要があります。その理由としては、凝塊血によって尿道留置カテーテルが詰まっていた場合でも輸液ポンプは指定された速度で灌流液を押してしまうことになります。そのような状況になると、膀胱から尿や灌流液が流れでない状態となり、最悪の場合には膀胱破裂の原因にもなってしまいます。そのため膀胱灌流を輸液ポンプを使用する場合には医師に確認をする必要があります。

膀胱灌流中の尿量

膀胱灌流中は蓄尿袋の中には尿と灌流液が混ざった状態になります、そのため尿量を把握するためには蓄尿袋に溜まった液の総量から灌流液を引かなければなりません。その場合に灌流を手動で滴下していると灌流液の正確な量はわかりませんが、上記の項目の説明の通りですので、手動での滴下はやむを得ないと考えられます。医師が正確な尿量を優先するのか、尿道留置カテーテルが閉塞してしまった時のにも灌流が流れてしまうリスクを取るのかといった選択をすることになります。

蓄尿袋がすぐにいっぱいになってしまう

膀胱灌流をしていると蓄尿袋がすぐにいっぱいになってしまいます。灌流の速度にもよりますが、尿量+灌流液が蓄尿袋に溜まりますので、蓄尿袋が限界を迎える前に尿破棄をしなければならないのでルーチンで尿破棄をする前に尿破棄をするなど、蓄尿袋の量には注意が必要です。

灌流液を冷やす

施設によっては灌流に使う液を冷やすところもあります。その理由としては温度によって止血効果を期待しています。患者にとっては冷たく刺激になることあります。

まとめ

膀胱灌流を使用する時の注意点について説明してきました。泌尿器科領域でしかほぼ出会うことがないかもしれませんが、いざ膀胱灌流をするとなった時に知識として持っているかどうかは大きな差になってきますので知識としてだけでも持っておいていただければと思います。

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